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我が家にザクがやってきた! 第2次

1 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:07 ID:???


   それが見えたのは学校の帰り道
   真っ赤な夕日を正面に浴びて
   住宅街にはあまりに不似合いな
   あの緑色の巨頭がそこにあった
   


2 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:21 ID:???
「ちょっと待てよ……」
 家の裏の小さな畑に埋まっているそれを見て、思わず口に出して言ってしまった。
 待て待て落ち着け俺。慌てたら負けだ。
 その異様な光景に、自分でそう言い聞かせる。状況を整理してみよう。
 雲一つない夕暮れの空、しんとした住宅街、遠くで鳴く犬。ここまではオッケー、
いつもの黄昏時の光景だ。
 しかし……
「ひゃぁぁ!」
「!」
 後方で悲鳴が聞こえた。家から出てきた母ちゃんが、「それ」を見て腰を抜かしたらしい。
 そりゃそうだ。
 ちょうど1年前くらいにガンダム、あの機動戦士ガンダムに出てくるMSが出現した
事件があったのは記憶に新しい。あの時もこんな、眩しいくらいの夕日が出ていた時だった。
 今でもそこら中にMSやその残骸が転がっているが、住民もすっかり慣れている。
 んが。
「何コレ……!? 何でこんな……」
 それはあくまで「普通の」MSに限ってのことだ。俺が今見ている、コイツみたいに
おかしな状態のヤツじゃない。
(こういうのは……見たことねーぞ?)
 ウチの裏の畑の中に、異様な迫力を持ったデカくて丸いモノがひとつ。
 今まで見たこともないタイプのザクが、地面から頭だけ生えていた。

3 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:22 ID:???
 しばらくして、警察がやってきた。
 こりゃデカイ騒ぎになると思っていたが、現実は思っていたものと違っていた。
 警察は何枚か写真を撮り、調査もそこそこに終えると「あまりいじらないで下さい」とだけ言い、
さっさと帰っちまったのだ。
 つーかいくら慣れてるってもこれはねーだろ!? こういうのがお役所仕事か?やる気が無い
にも程がある。
 中1の俺だって頭に来るぞ……

「フルミ、ちゃんと写真撮ったー?」

「ん?」
 と、野次馬も帰った道路に、おかしな学生の集団を発見した。
 男3人、女4人、どれも同じ制服着て……ってウチの学校じゃん。1人違うのがいるけど。
「つーかこれスゴクねえ!? 超笑えんだけど」
「ウチのと同じかな? ちょっと違うかな」
「そ、そんなことより先輩、こんなタイプ見たことないですよ! 新種ですよ!」
 彼らは人1倍、いや通常の3倍はザクに興味を示している。制服から判断してどうやら
ウチの学校っぽいが、とにかく怪しい。
 それにしても……
「確かに、こんなタイプは初めて」
「何だか先輩、凄そうですねぇ」
「あたしもニシノと同じ感想なんだけど。ただ笑えるだけじゃん」
「こりゃ新たな事件の香りがすんじゃないのー? んー?」
 カワイイ……
 勝気そうなツインテールにクールなショート、明るい笑顔の子とキレイ系姉さん女4人かなり
ルックスのレヴェルが高い。
 こういう子達の短いスカートはかなり大歓迎な感じだ。強い風吹いたら確実に見えるんだが……
彼氏とかいんのかな……って、あれ?
 妄想が走り出した所で1人、こっちに近づいてくる?
「あのーすいません」
「はっ、はい?」
 人の良さそうな少年が、話しかけてきた。
「同じ学校、ですよね? 僕科学部部長のアサカワ ヒロっていうんですけど、ちょっとお聞きしたい
ことが……」

4 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:23 ID:???
 ヒロと名乗った彼は、色々と質問を始めた。
 だが……
「では発見した時の様子をできるだけ詳しく……」
 やっぱおかしいぞ。
 発見した時の状態や周囲の状況なんかを、さっきの警察より詳しく聞いてくる。どう考えても
興味持ちすぎだ。
 普通の中学生がこんなに興味持つか? まるで何かの調査みたいだ。
「なるほど。あっ、どうもありがとうございました」
「はぁ……」
 聞くだけ聞くと、この怪しい集団はさっさと帰っていった。何だったんだ? 
 とにかくこれでやっとウチの周りが静かになり、我が家でも遅い夕食となった。

 で、次の日。
 学校に登校して間もなく、周囲の会話から事の大きさを実感させられた。
「1年ぶりに出たな、MS!」
「今度はよくわかんねーのが現れたっていうじゃん? なんだアレ!?」
「俺1stも見てるけどさ、全然わかんねーよ」
 朝のHR前の教室は、いつも以上に騒がしい。
 なんか、MSが出たのはウチだけじゃなかったっぽい。しかも、同じように見たこともない
タイプのMSが出現したようで、俺を含め1年2組の男共は騒然としている。
 対照的なのは女子の様子だ。
「すごい邪魔だよね。あれ」
「男子何騒いでんの? バカみたいに」
「子供だねー……まだ小学生気分なんだよ」
 興味がないってのは恐ろしい。こんな凄ぇ事件なのに、この冷めた態度。さすがにもっと
盛り上がれよ! って言いたくなる。
 特に、俺の隣は……
「ユイちゃん家の近くにも、何か出た?」
「……」
 相手を見もせず、首を一振り。
「ちゃんと声に出して答えてやれよ」
「……」
 無視か……
 コイツは本屋の娘で名前はユイ、男嫌いとして知られている。

5 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:24 ID:???
 ユイとは小学校からの付き合いだが、ハッキリ言って、まともな会話っつーもんを
したことがない。ていうか覚えてねえし。声をかけてもシカトされるだけだったし、
向こうから話しかけることもないので会話が発生しなかった。
 俺も俺で女子には色々セクハ……ちょっかい出してたから、たぶん興味ないのを通り越して
嫌ってさえいると思う。帰りの会とかでよく女子に告発されてたからな……俺。
 と。
「……」
 ユイの奴、なんかこっち睨んでるのに気付いた。
 彼女は文庫本を片手に、横目でチラッと鋭い視線を投げ掛けている。目こそ合わさない
ものの、ちょうど俺の机の上辺りをじっと見つめたまま動かない。
 何がしたいんだよおい? そう不思議に見ていると、ユイはおもむろに紙切れを取り出した。
「?」
 そして、それを俺の机の上に置いた。
「何これ」
「……」
 質問の答えはない。その代わり紙切れを指差し、それを読めという仕草が返ってきた。
 全くわけわからん上に感じ悪いがまあいいや、読んでみよう。
(えーと……)

 "放課後、科学部の部室まで”

 ……    意味がわかんねぇ。
 科学部って、昨日俺ん家に来たあの科学部だよな? 部室までってことはそこに来いと? 
しかもあの男嫌いのユイが、よりによってこの俺を……? 告るんじゃねーだろな。
 何だか唐突に、奇妙極まりないお誘いを受けてしまったようだ。正直女子が仕掛けたドッキリ
とも考えられるが、まあ、ここは行くべきなんだろうな。
「とりあえず、わかった。行くわ」
「……」
 ちょっとマジな表情で言ってみる。
 だが、ユイの表情は変わらないままだった。


6 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/20 19:27 ID:???
 その日の放課後、俺は約束通り科学部の部室へと向かった。
 古めかしい戸の前まで来ると、中から声が聞こえてきた。暗い部のイメージとは
違い、ずいぶん賑やかな声が漏れてくる。
 入りづらいが、ここでうだうだしててもしょうがない。
「失礼しまーす」
 1年らしく腰を低く丁寧に、中へと入った。
「え、あっと、何か?」
 すぐに、近くに座っていた背の小さいメガネが話しかけてきた。
 どうやら会議っぽいことをしていたようで、昨日の面子が集まり黒板に色々書かれている。
あの1人だけ制服が違った姉さんはいないが。
「君、昨日の……またいいタイミングで来たね」
 この黒板前に立つ先輩は覚えてる。ヒロって人だ。
 つかいいタイミングって?
「あの、俺クラスの奴に、放課後ここへ来るように言われて来たんですけど」
「クラスメイト……って、1年生部員はウチにはいないはずだけど」
「いや確かにユイ、じゃなくてマユズミって同級生に……」
「マユズミ?」
 ん? なんだ?
 ユイの名前を出した途端、ヒロ先輩は驚きの表情を見せた。そして、ゆっくりと顔を
ある1人の女子の方へと向ける。
「……」
 このショートの子、昨日来てた子だ。冷たい瞳、独特の雰囲気……
 と、何故かみんなの視線も彼女に集まり出した。
「ヨシイくんって言ったっけ? そのマユズミって子のことなんだけど……
もうちょっと詳しく教えてくれるかな」
「ああ、はい。っていうか小学校からの同級生です。そいつから科学部の部室に
来いって紙渡されて、ここにこうして来て…」 
「あのさぁ」
 と、人が説明しているのを遮り、だるそうに椅子にもたれていた野郎…先輩が口を
開いた。
「俺がみんなを代表して聞くけどさぁ、そのユイって子……」
「……」
「お前の妹じゃね? マユズミ」
「えっ?」
 彼がそう言うと、マユズミと呼ばれた彼女に向けられた視線が一層強まった。
 マユズミだ? 妹? なんのことだっつーの!
「……えぇ」

えぇ〜〜!?

 !? な、何だ?
「!! やっぱりか! 前にそんなこと言ってたもんな! いやビビった〜」
「マユズミ先輩妹さんいたんですか! 知らなかった!」
「ユウさん、そう言えば妹がいるって言ってたもんね」
「ユウにユイ、ねぇ」
 と、彼女が答えた途端歓声が上がった。俺は状況がつかめず、ただ呆気に取られるしか
ないんだけど。
「……ふぅ」
 そんな他人の騒ぎをよそに、もう1人のマユズミは沈んだ表情でため息をついた。

7 :┌(_ω_┌ )┐加納 ◆adqnzXe1oE :04/04/20 21:00 ID:???
惜しい、もう少し早ければこのスレを立てずとも済んだでしょうなぁ。

8 :通常の名無しさんの3倍:04/04/20 21:17 ID:HbYbFGNu
>>7
どういうこと?

9 :( ´∀`)加納 ◆adqnzXe1oE :04/04/20 21:35 ID:???
>>8
17日22:00〜19日おそらく午前の間に前スレは落ちてるって事ですねぇ。

10 :通常の名無しさんの3倍:04/04/20 21:50 ID:???
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1057585649/l50

これは違うの?

11 :通常の名無しさんの3倍:04/04/20 21:57 ID:???
>>10
そのスレ読んでみりゃわかるよ

12 :通常の名無しさんの3倍:04/04/21 19:16 ID:???
いつの間に復活したんだage

13 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/21 23:54 ID:???
 これって驚くようなことか? ただ妹がいたって事実がわかっただけだろ?同じ部活の
仲間なのに、今まで知らなかったのだろうか。
「ごめんごめん、勝手に盛り上がっちゃって」
 ぽかんとしてたら、気を使いヒロ先輩が話しかけてきた。やっぱこの人いい人だ。
「いや、別にいいんですけど……それより、俺に何か用事でもあるんですか」
「用事? 用事……えーと、ないかも」
「……はい?」
 思わず耳を疑う。あなたマジで言ってますか? じゃ何で俺呼ばれてんの?
「正直に言うと、思い当たる節がないんですよ。だからこちらとしても混乱してて…」
「は、はぁ」
「あっでももしかしたら、彼女なら何かわかるかもしれないですよ。君の同級生の
お姉さんなら、何か…… ユウさん」
 先輩が呼びかけると、話題の中心になっていた彼女がこちらへ振り向いた。
 マユズミの姉さん、名前はユウってのか。ユウ先輩ね……
「ごめんなさい、私にも……」
 
 ガラッ!

「!」
 と、突然彼女の言葉を遮り、俺の後ろの戸が開いた。
 驚いて振り向いてみると、視界にまさに渦中の人物が飛び込んできた。
「ユイ!?」
 マユズミ妹、ユイだ。
「え、ってことは、マユズミの妹か!」
「へぇ、似てんじゃない」
「……」
 彼女が現れた途端、また場がザワつき始める。が、当の本人はそれをを気にする
こともなく、ざっと室内を見回している。
「……部長さんはいらっしゃいますか」
 そして、おもむろに口を開いた。
 小さい上にキャラに合わない幼い声。ってか、こいつの声久しぶりに聞くなぁ……
「! あっ、ぼ、僕がそうですけど」
「これを」
 ん?
 ユイは制服のポケットの中から何かを取り出すと、戸惑うヒロ先輩に手渡した。なんだ?
「ああこれ、入部届けだね」
 なぬっ!? コイツ科学部に入んのか?
「じゃさっそく中身を……って、2枚ある?」
「2枚? 誰の分ですか?」
「1枚は彼女自身のものだね。もう1枚は……」
 言いつつ、ヒロ先輩は封筒の中に手を入れる。そして……嫌な予感……
「……ヨシイ シュウジって書いてある」
「……」
 ……               俺かよ!!

14 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/23 02:36 ID:???
 ちょっとちょっとちょっと待て! 待て! お前アホか!? 
 つーかもうツッコミ所が満載すぎて、どっから手を付けていいかわかんねーよ!
 ……が、とにかくこれだけは言わなければ!
「何でお前勝手に俺の名前で入部届けを科学…むぐっ」
 が、言いかけた所でユイに手で口を塞がれてしまった。
「……」
 そして、そのまま空いている手でまた何かを取り出す。
「? 携帯?」 
「はぁ?」
 出てきたのは、本人の物と思われる携帯電話だった。
 しかもその画面には何かの画像が表示されている。どこか見覚えのある風景だな…って、
「これ、ウチの近所じゃねーか?」
 間違いない、俺ん家の近くだ。例のザクも写りこんでるってことは、これ今朝か?
 一体これ何なんだ? コイツの行動の理由は? 増えるばかりの疑問に、ここにいる誰もが
同じような表情になっている。
「あの、ちょっとどういうことなのか説明してくれるかな?」
 さすがに、ヒロ先輩が質問を投げかけてきた。
「これ」
 それに対し、ユイは画像と同じ風景の動画を披露して見せた。
 さっきの怪しい人物が巨大なカメラを手に、あのザクの写真を何枚も撮っている映像だ。
当然ウチに許可は取ってない。
「! オイオイ写真撮ってんぞ!」
「しかもこの人のカメラ、プロ使用ですよ! 素人の物じゃない」
 いつの間にか集まってきた野次馬から、驚く声が上がった。
「で、これとヨシイくんの入部届けはどう関係があるの?」
「……彼と、あのザクのため」
 俺と、ザクのため? はぁ…!? 
 予想だにしない返答に、心の中で唸ってしまった。どういうことなんだよ!
 とこっちが聞く前に、ユイは続けて話し出した。
「無傷のMSと、その所持者を放っておいては危険でしょう。だからここに来たの」
 何か、事情を知っているような口ぶりだ。
「いや、でもお前も知ってんだろ? ありゃ頭だけだぞ? 体は全部埋まってるし、別に」
「その状態でも、MSを起動させられる人間はいる」
「!」
 と、彼女の言葉に一瞬、部員達の表情がこわばった。
「ユイ、あなた」
「姉さんは何も話さなかったけど、私、知ってるから。あなた達のことも」
「……」
 いつの間にか、張り詰めた空気が流れていた。
 嫌な短い沈黙の後、ヒロ先輩が口を開いた。
「…… 2人とも、詳しい話をしようか」

15 :通常の名無しさんの3倍:04/04/23 19:41 ID:qNdGl2KY
妹万歳

16 :1 ◆jpx3TIr/zA :04/04/25 01:11 ID:???
 それから俺は、その"詳しい話"ってやつを聞かせてもらった。
 ザク研っていう科学部のもうひとつの顔、ヒロ先輩の家のザクとハロ、色々な事件、そして
出現したMSのこと……
 正直驚きの連続だった。俺の知らない間にそんなことが起こっていたとは……ただ、ユイの
表情は相変わらずだったが。
 けど、これでユイの言ってたことも少しわかる気はする。確かに危険だわな、さっきまでの
俺みたいな、何も知らない奴と動くMSをそのまま放っておくのは。
 まあ、勝手に入部届け出すってのは間違ってるけどさ。
「んで。シュウジっつったっけ? これで勿論、ウチに入部してくれるよな」
「いやー、それはまた別の…」
「決定ね。反論は許さないけど」
「……」
 ツインテール先輩……名前は知らねーけどキツイです。
 でも冷静に考えてみると、ここに入部しといた方が後々いいかもしれない。あんなデカイMSなんて
ウチの家族の手に余るし、俺自身帰宅部状態だったし。
 まぁ、いいか。
「これで、ウチのことはだいたい話したな」
「ですね。何だか2人も入部してくれるみたいだし、ここは自己紹介でも…」
「待って」
 言葉を遮ってユイの姉さん、マユズミ先輩が口を開いた。
「その前に、ユイ。ひとつ聞かせて」
「……」
「どうして、ここに来る気になったの」
「……」
 どうしてって、さっき言ってなかった? 俺とザクがどうとか。
「別に」
 ユイがポツリと呟く。
「色々と興味を持って、そして知りたくなっただけ」
「……そう」
 うーん……よくわからんやりとりだ。けど裏がありそうな感じ……
 結局、この後は自己紹介で終わった。

17 :通常の名無しさんの3倍:04/04/25 02:24 ID:???
そろそろマヤさんの顔出しかな?

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